
Bus Compressorは、世界的に高い評価を得ている1980年代の英国製ラージ・コンソールのVCAタイプ・ミックス・バス・コンプレッサーをモデルにしたプロセッサーです。このコンプレッサーのオリジナル実機が搭載されたコンソールは、80年代以降現在に至るまで、数多くのヒット・ソングのレコーディングで用いられ、そのバス・コンプを介したそのサウンドは、言ってみればこのコンソールのトレード・マークとなったのです。このコンプレッサー部は後に独立したラック・マウント機として発売され、大きな成功を得ました。そして、ハードウェア、ソフトウェアの区別無く、後に続く多くのコンプレッサーのお手本となったのです。
このプロセッサーの開発にあたって、IKのエンジニア達は、コンプレッションのカーブ、ソフト・ニーの振る舞い、検知回路など、この伝説的コンプレッサーの実機の1つ1つのコンポーネントを徹底的に、そして綿密に解析しました。この労を惜しまない研究開発のおかげで、ミックス・バスに送られた各トラックのサウンドを「糊(glue)」のようにまとめて「音楽的」なサウンドにしてくれる、その独特のサウンドが、忠実に再現されているのです。
New Bus Compressor studio processor
他のハードウェアをモデルにしたT-RackSプロセッサー同様、オリジナル実機に搭載されていない機能も装備されています。このプロセッサーの場合、「Grit」スイッチが加えられています。このスイッチは、第2倍音をほんのわずかだけ歪ませることで、特徴のある音作りをすることができます。
サイドチェインHPフィルターも追加されています。このフィルターのおかげで、低域をフィルタリングすることで、スレッショルド値が低くレシオが高い場合に低域で生じる「ポンピング効果」を避けることができます。逆に、例えばロックやダンス・トラックのミックスでは、このフィルター機能をオフにすことで、馴染み深いラウド感溢れたサウンドを得ることができます。
このオーディオ・プロセッサー・モジュールは、ミキシング/マスタリング・プラグインのコレクションT-RackS CS “「カスタム・ショップ」の一部です。T-RackS CSでは: